「コトバからココロを洗い出す」
人は変われるなんていうのは、軍隊式を好む経営者の単なるエゴである。
「人は変わらない」
ラインホールドはこの考えに立脚した人材育成サービスを提供している。
人は生まれながらに怠惰ではなく、性格がひんまがっているわけでもない。何も持っていないまっさらな状態でこの世に生を享けたはずだ。
しかし問題は生まれてからだ。
愛情深く育てられ、十分な教育を受ければ、健やかに育つ。
反対に、親の愛情が不足していれば、いつも心に不安がつきまとい、人をあまり信用しない、あるいはできない。教育を十分に受けられなければ、道は狭まり、人生は窮屈になる。
すなわち、人は外的環境によって人格の形成とその後の人生に大いに影響を受けるのである。
人は誰しも、常に外的環境にさらされ、ポジティブにもネガティブにも影響を受ける。
ビジネス界隈でよく聞く「人は変われる」とは、雇い主が社員・スタッフをよく働かせるための、半ば「まじない」にすぎない。
人は変わらない、変わる必要がない。
なぜなら、もともと良いものを持っているからである。
もともと良いものを持っているにも関わらず、長年、外的環境にさらされることによって妨げられている、良さを出せないでいるだけだ。
それは今を生きていくための適応とでも言えようか。
これまで受けてきた、あるいは今受けている負の外的要因を洗い出し、当人から遠ざけるのが絵本ヒアリング®である。
断っておくが、このプログラムは人格を矯正してよく働くロボットを作るものではない。
社員・スタッフがもともと持っている良さを出せないでいる要因を洗い出し、それを除去するヒントを提供することが本旨である。
それによって、
営業部にいる者は、じつは総務のほうが向いているかもしれない。
この客先よりもあの客先に営業をさせたほうが結果を出すかもしれない。
長時間勤務より、短時間勤務のほうが結果を出すかもしれない。
常に仕事がつきまとう環境と高い給与を提供したほうが嬉々として結果を出すかもしれない。
また、辛い決断だが、辞めていただいたほうがいいかもしれない。
これらのヒントを経営者に提供するプログラムである。
絵本は行間が多く、大人は絵本を読むことで自分を主人公に置き、様々なことを考える。
絵本には人の強さも弱さも身勝手さも献身も書かれている。
子どもはそれに気づかないが、大人は気づく。
絵本を題材にし、コトバを交わすことで、その人のココロを明らかにしようとする。
それが絵本ヒアリングの肝である。